地理の授業ネタ 果樹は水が嫌いなのか?

果樹園の地図記号 授業ネタ
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授業ネタの動画投稿のお知らせ:農業

 sogeoです。授業で話すと興味を引ける小話の動画を「地理の総合力 動画館」にアップロードしました。こちらから動画販売ページに移動することができます。地理を担当することになる教員の方に、うまく活用していただければと思います。

 今回は、高校地理の「農業」で扱うと効果的な小話です。中学社会地理的分野の「日本の農業」でも使えそうです。地理探究における大項目A(2)「資源、産業」などでも活用できます。

実践の概説

 瀬戸内にある岡山県でのモモやマスカット栽培をはじめとして、降水量の少なめになる地域で果樹の栽培は行われています。甲府盆地などや、扇状地における扇央部も水はけの良い場所として果樹栽培が見られたりします。

 中学社会の地理的分野でも、様々な農作物の生産統計を扱うなかで触れるこの話題ですが、立ち止まって考えてみましょう。果樹だって植物です。降水量が少なかったり、水が手に入りにくい場所を、「好んで」いるのでしょうか?

 「産業」のなかに含められる農業は、人間の恣意的な営みです。植物にとってどうか、ということよりも、人間にとって「効率が良いか」「合理的か」といったことが優先されるというのは往々にしてあります。より質が高く、高い値段で売ることができるものを作るための行動原理が背景にはあるのではないでしょうか。それを生徒に考えさせてみます。

 自然環境だけでは語れない「人文地理」の世界に入り、経済との関わりも持たせることで、地理の学習に対する向き合い方を改めるきっかけにもできそうです。授業中の話の流れを直接感じていただける動画をアップロードしていますので、こちらからぜひご覧ください。

 また、「少し苦しい環境の方が努力する」という内容面で似たテーマとして、四大文明の発祥や、エネルギー資源の分布と日本の発展についても題材にできそうです。こちらも、「地理の授業ネタ 少ししんどい方が良い? 農業の発祥と四大文明」の記事で扱っておりますので、ぜひご覧ください。

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