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授業ネタの動画投稿のお知らせ:「鉱工業」「アフリカ」

 sogeoです。授業で話すと興味を引ける小話の動画を「地理の総合力 動画館」にアップロードしました。こちらから動画販売ページに移動することができます。地理を担当することになる教員の方に、うまく活用していただければと思います。

 今回は、高校地理の「鉱工業」「情報通信」や「アフリカ地誌」で扱うと効果的な小話です。中学社会でも「産業」「アフリカ州」を学ぶときに使えそうです。地理探究における大項目A(1)「資源、産業」、大項目B(2)「現代世界の諸地域」のテーマなどでも活用できそうです。

実践の概説

 「後発の利益」という言葉があります。先進国がいろいろな技術を作り出して今の便利な社会ができていますが、その過程には回り道も多く、効率の悪い方法も経験してきました。そうやって、「この方法は無駄が多かったかも」ということも含めて道が示されることで、後から発展する国は、効率の良い方法をいきなり取り入れ、急速に発展することができる、というものです。

 わざわざ「ケーブルで電話回線を引く」ということをする必要なく、いきなり携帯電話を普及させていける。そんな例を交えた授業展開を、動画で説明しています。教材提案だけでなく授業中の話し方も感じていただけるものになっているので、こちらからぜひご覧ください。

少し余談

 小中高生(もちろん大学生や社会人もですが)が学んでいる、算数や国語や理科などの学問も、現在では「基礎」と扱われるような項目(公式や文法など)も、そこにたどり着くまでにはかなりの時間がかかっていたでしょう。過去の人たちが示してくれた道によって、私たちはその苦労をあまり経験する必要がなく、短期間で効率よく多くの事柄を学ぶことができます。急速に基礎を学ぶことができているおかげで、それを活かして新たな「未知」を切り開くべく研究ができる。そしてまた未来世代はそれを基礎として学び……というスパイラルを感じることができますね。

 様々な産業でも同じでしょう。農業でも、効率の良い農法が編み出されるまで、多くの農家の方が「失敗」とされるような経験をしてきたことでしょう。工業でも、スマホを作ったりするのにもいろいろな「無駄」と思われる回り道的な経験が蓄積されてきたはずです。でも、それらの失敗や無駄のおかげで、未来の人は「この道は避けて進めるな」と知ることができるわけです。

 皆さんも、失敗や無駄を恐れる必要はありません。先ほど挙げた「未来の人」というのは、次の世代の人という意味だけでなく、自分自身も含まれます。たくさんの経験をどんどんやってみることで、効率が悪い行い、無駄、失敗を蓄積させることができ、それが武器となって、これからの自分がより良い選択をできるようになっていきます。そうなれば、それらは「無駄」「失敗」ではなく「糧」と呼ばれるようになるのです。

 ――こんな話を生徒にするのはどうでしょうか。これも、もしかしたらもっと「効率の良い伝え方」「生徒が心から頷ける話し方の構成」が他にあるのかもしれませんね。でも、それに至るまでの過程として、この話が役立つかもしれませんから、置いておきます。

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