授業作りを助ける1冊
sogeoです。地理の授業づくりを進めるにあたって参考になる書籍の紹介をします。高校地理必修化に伴い、初めて地理の授業を担当する先生方はもちろん、地理を教え慣れている先生方にとっても有用な1冊です。生徒に薦めてより深い学びを促すことにも使えます。
今回はこちらの書籍です。どちらかというと小中学生向けではありますが、「日本地理」に関連する単元で活用できます。地理総合の柱B(1)「生活文化の多様性と国際理解」や、柱C(2)「生活圏の調査と地域の展望」などでも活用できそうです。↓の各ボタンからご確認いただけます。
概要
バラエティ番組などでも紹介されることのある、県民性。場所が違えば、人々の生活文化や考え方の基盤も異なります。本書では、都道府県ごとにその県民性を、4コマ漫画も交えながら紹介しているものです。
本書では、Part1で北海道・東北・関東を、Part2で中部・近畿を、Part3で中国・四国・九州・沖縄と分けて、全ての都道府県を網羅しています。自分たちの居住する都道府県とその周辺から読み進める、という方法も可能です。
小学生や中学生には、本書に含まれている内容を参考にして話すことで生徒の気を引き、地域性の違いに目を向けさせ、日本国内という限られた範囲内にも存在する「異文化」への理解を促すことができます。中学生以上には、雑学として様々なトピックを仕入れていくことができるので、自分で読み進めるよう薦めることもできます。
印象的な部分や感想
本文として綴られている内容ももちろんですが、各都道府県の最後にまとめられている「おもしろDATA」の中に、興味を惹かれるものが多かったです。様々な催事などの風習は、これをきっかけに調べたくなる内容も多いほか、「他県民には驚きの珍常識」のコーナーは、つい話したくなる内容が豊富です。
一部、データに基づいてのことなのかどうかが分かりにくい記述もありますが、離婚率や再生可能エネルギー供給率といった統計情報も出てきますし、「女性社長比率」の調査結果など、データの存在を初めて知ったものもあります。歴史的な視点も含めつつ、人々の生活の様子について、様々な角度から考えるきっかけを与えてくれます。
手に取りやすく読みやすい本なので、中学生での都道府県の調べ学習などにも活用できそうです。探究活動のきっかけとして、身近な都道府県の「未知」に触れることは大きな意味を持ちます。生徒に推薦して関心・意欲を刺激することにも使えます。電子書籍版もありますので、ご自身にとって扱いやすい方を下の各ボタンからご利用下さい。
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