授業作りを助ける1冊
sogeoです。地理の授業づくりを進めるにあたって参考になる書籍の紹介をします。高校地理必修化に伴い、初めて地理の授業を担当する先生方はもちろん、地理を教え慣れている先生方にとっても有用な1冊です。生徒に薦めてより深い学びを促すことにも使えます。
今回はこちらの書籍です。特に「地形」「気候」に関連する単元で活用できます。地理総合の柱B(1)「生活文化の多様性と国際理解」や、地理探究の柱A(1)「自然環境」などでも活用できそうです。↓の各ボタンからご確認いただけます。
概要
本書では、高校地理で出てくる語句を赤字にするなど、高校での授業に準拠しながら、著者の幅広いフィールドワークの成果による写真が多数掲載されて、詳しく説明されています。第1章で地形、第2章で気候、第3章は「風景の見方」として環境問題やGISに触れながらその他のテーマについて紹介されています。
フルカラーの写真と図表でビジュアル的な理解がしやすくなっています。また、本文の説明はもちろん、それぞれの写真や図にも注釈で説明が添えられており、非常に理解しやすくなっています。ハイサーグラフの読み取り方など、技能に関する説明が為された図もあり、充実した自然地理学習につながります。
印象的な部分や感想
それぞれの項目は、写真と、それに添えられた問いから内容が展開されていくため、そのまま授業でも活用できるような構成になっており、引き込まれます。高校地理での重要語句が目立たせられている点なども、自然地理分野の学習の副教材のようにも使える印象でした。
ダイナミックな自然環境の写真ももちろん役に立ちますが、個人的には、Google Earthなどの衛星写真では見ることが難しいような、現地に降り立ったからこそ手に入る風景写真が非常に貴重だと感じます。人々の生活の様子と地理との関係性を見出す、国際理解の点でも有意義な教材になります。
人々の生活の様子を知ることから、地域の「なぜ」に迫るという、探究活動のきっかけとしても活用できそうです。教材作成のための研究はもちろん、生徒に推薦して関心・意欲を刺激することにも使えます。電子書籍版もありますので、ご自身にとって扱いやすい方を下の各ボタンからご利用下さい。
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